2015私たちの生きる時代

米国デューク大学のキャシー・デヴィッドソン氏は未来をこう予言しています。
「今の小学生の65%は、今存在しない職業に就くだろう」。
明治維新以来の大変革期と言われる今、
私たちを取り巻く課題はどんなものがあるのかを知ることは、
未来を描くうえでとても重要です。
私たちが生きる時代はどんな時代なのか、見ていきましょう。

人口減少

2005年から減少に転じた日本の人口。2014年現在、1億2000万人ほどいる人口は、
2050年には1億人を切り、2100年には5000万人を切ると言われています。
100年間の間で、人口が半分以下になるという断続的な人口減少は、
日本の歴史上初めてのことです。燕市はどうかというと、現在約8万人の人口は、2035年には、
6万6371人になると予想されています。20年で約1万3000人の人が減るということです。
人口が減れば、国や市町村に入る税金も減ります。
一方で保守管理しなくてはいけない道路や下水道などは、なかなか減りません。
明治維新後の日本は、人口が増えていくという課題に対して、
新しい住宅を増やしたり、高層ビルを建てたりして対応してきました。
しかし、これからは、人口減少に対応した社会をつくっていく必要があります。
つまり、発想そのものを変えなくてはいけないということです。
いかにクリエイティブに、人口減少社会を生き延びるか、わたしたちは試されています。

  • 日本の人口推移予想
  • 燕市の人口推移予想
  • 人口減少に伴う課題

年齢構成

2050年の人口は1968年頃の人口になり、2100年の人口は1910年頃の人口になると予測されています。
明治維新前の日本の人口は、4000万人程度で推移してきたことをみると、昔の日本に戻っていくともいえるかもしれません。
しかし、人の数は同じぐらいかもれませんが、その年齢構成は大きく違います。
1950年いわゆる「団塊の世代」と言われる人たちが生まれたころは、子どもが多く高齢者が少ないピラミッド型。
それが、100年後の2050年は、高齢者が最も多い逆ピラミッド型になっています。
その間に団塊の世代と団塊ジュニアの大きな山が徐々に右側に動いて行っているのがわかります。
生産人口(15歳~65歳未満)のボリュームが大きいと、働く人の数(=収入を得ている人)も多く、かつ消費する人の数も多いので、内需(=国内での消費量)が拡大します。
団塊世代と団塊ジュニアの山がもたらした経済成長。
その後訪れる少子高齢化社会。
人口による社会的なインパクトを私たちがどのようなアイデアで乗り切ることができるでしょうか。

日本在住者の年齢推移

  • 1950年 団塊世代の誕生
  • 1995年 大・高校生が生まれた頃
  • 2025年 10年後団塊世代が後期高齢者に
  • 2050年 100年でピラミッドが逆さまに

超高齢化

日本は世界の中で最も高齢化が進んでいる国だって知っていますか?
高齢化の進む速度も速く、特にこれから都市部では、
団塊世代の高齢化とともに急速に進みます。
日本が高度成長期だった1960年代の中位年齢は20代でした。
しかし、2025年には、中位年齢は50歳を超え、
人口の半分の人が50歳以上という立派な中年国家になります。
生産人口と高齢者(65歳以上)を比較すると、
1950年は10人で1人の高齢者を支えていたのが、
2020年には1.9人で1人、2050年には1.2人で1人を
支えなくてはいけない構図になります。
自分が自分の親を介護する歳になったとき、
また、自分が支えてもらうような歳になったとき、
どんな風景が目の前に広がっているでしょうか?
高齢者になっても、いきいきと暮らせる未来はどんな未来でしょうか?
今からできることを考える必要があります。