つばめの学校準備室/大倉宏さんのおすすめを体感する/「自分のからだと出会うワークショップ」
堀川久子の目は、指は、腿は、いつも地に足がついている。
彼女という、彼女の身体という、地に。その身体は、新潟にいる時には新潟の、マドリッドにいるときには、マドリッドの地に足がついており、かくつながる回路を通過して、場所が、舞う彼女を見る私にとどき、足裏の、大地と自分の接触面の感覚を呼びさます。目や脳が、足から遠く離れてしまったため、忘れ去り、閉ざしがちな戸に風が抜ける。「場所を踊る」とは、状況や環境に臨機応変に反応して、即興的に、巧みに踊ることではなく、そういうことなのだと、いつも、舞いを見る毎に新しく教えられる。 (新潟絵屋/大倉宏)
「自分の身体に関心がなくなり、感情に疎くなることから、依存行動が始まる。」とある本で読んだ時、ドキッとしました。
自分の身体や感覚は”自分のもの”でありながら、自分が意識を向けなくなれば、次第に他人のように遠くなってしまうのかもしれない。それとは逆に。自分の身体と常に対話し意識を注ぎ続けている人は、より人間らしい力強さがあるなと堀川さんにお会いした時に感じました。普段アートや踊りとは縁遠いけれど、一番身近な「自分の身体」を媒体にして新しい世界を皆さんと覗いてみたいです。(つばめの学校 /千 浩美)
講師紹介
- 講師・ゲスト:堀川 久子さん
1955年、新潟市に生まれ。美学校・小杉武久工房で即興音楽について学ぶ。即興する身体を求めて、舞踊家・田中泯のワークショップに参加。1978年〜1998年、身体気象研究所・舞塾・身体気象農場など舞踊家田中泯の全活動を共に行う。農業はその後の舞踊活動に大きな影響を与える。1980~1984年、 声のパフォーマンス。1985年、独舞開始。1998年、新潟市へ戻り、一人の活動に入る。1999年より街中での野外公演「路地」を開始、その後も新潟という場所を知るべく、様々な古い道、建築物、家、川、海など独特な場所から発信するものを感じながら踊る。市民劇団や市民活動にも参加して踊る。新潟の盆踊り、芸能を訪ね踊る。「水と土の芸術祭2012」のディレクターの一人として活動。近年は知的障害者のワークショップも積極的に行っている。オペラ作品への出演も多数、音楽家、美術家などとの恊働作業も多い。現在新潟とヨーロッパを往復しながら、場所に生きる踊りを模索。
Photo.風間 忠雄
アクセス
燕市役所(〒959-0295 新潟県燕市吉田西太1934番地)ツバメホール
参加申込・問合せ
つばめ若者会議事務局(地域振興課地域振興係)
電話0256・77・8361(直通)
電子メールwakamono@city.tsubame.niigata.jp
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