活動報告

つばめのブックバー vol.3 感想レポート

2018.05.13  by

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今夜のお題本『勉強の哲学〜来るべきバカのために〜/千葉雅也』
マスター:高橋トオル

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言葉の定義を明確にする人は、いつも表現が力強いと思っていた。 同時に言葉に偏重する人に、ストイックさと裏腹の脆さのようなものも感じていた。 この『勉強の哲学』は、そういった自分が感じてきた事をくっきりさせた。 言葉の中で生きている。目の前の言葉に照準を合わせ引き金を引くと自分の後頭部がはじけ飛ぶ。何度でも生き返る。次は言葉の接続先を見つめると記憶を見ている。そのスコープをそのまま横にずらしてみる。 自分に溺れゆく手につかむものも言葉であれば、必死に飛び上がる足元も言葉であり、その一瞬の浮力を自由と感じた刹那、お隣に土着する。 この歩けぬ赤子はどうだ。どこを生きている。 どう話そうかわかぬまま言葉を転がし揺らぐ境界線に、 あなたの顔、ひそめた眉の谷間は、おっぱい。

(ツムジグラフィカ 高橋トオル)

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「勉強は変身することだ」と千葉雅也は言う。 そして、変身することが大切なことではなく、現状に満足しているなら、それもいいと。 本当の勉強する事は、友達をなくすことかもしれません。 自分にツッコミ、時にはボケて、周りからはどん引きされることもあるでしょう。 でも、明日一人ぼっちになったとしてもいいじゃないか。 今在る、学びたい欲求を開放してみても。 次回のつばめのブックバーでも、一緒に学びを深めましょう。 燕市の片隅で、心よりお待ちしております。

(鎚起銅器職人 大橋保隆)

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『勉強の哲学』には来たるべきバカになるために、とサブタイトルがついている。 ぼくらは賢くなるために本を読む。 そしてあるときバカになるために本を読むのかもしれないことに気づく。 ぼくにはひとつの進んでいく流れのようなものがうっすらと見えた。 まず自分がバカであることさえ気づかないことからはじまる。 やがて自分がバカであることに気づき、賢くありたいと願う。 そして本を読んだりして、すこしだけ賢くなった気になる。 ひとつの到達ではある。 次に見えてくるのはもっともっと賢くなる、ではなく、賢くなったからこそのちゃんとしたバカになる、というものだ。 バカだとバカに見えることを恐れる。 賢くなることに意味があるとしたら、バカに見えることを恐れないことだ。 そして徹底的にバカになったあとで、もう一度また賢くなりたいと思うのではないだろうか。 そんなふうに賢さとバカを往復し続ける大人でありたい、ということをあらためて感じる夜だった。

(ツバメコーヒー店主 田中辰幸)

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つばめ若者会議という集団的・共同的なノリから出発した私たちは、そこから分離するようなノリへと進み、つばめの学校、そしてつばめのブックバーという更なる自己目的的ノリへ進んでいる。 愛すべき先輩方とそこに集う人たちのさまざまなノリに影響されながら、これから始まる横断的読書、マスタートオルさんの視点、じゅんさんのカクテル…。(贅沢すぎる!) 次回のお題本2冊を手に次回の開催を心待ちにする。

(つばめの学校 深海寛子)

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